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WHOテドロス事務局長語録

https://www.pakutaso.com/20120813242post-1870.html

テドロス・アダノムWHO事務局長が注目されている。エチオピア人で、その姿勢が中国よりであるとして、アメリカのトランプ大統領からWHOの拠出金を停止を表明されるほどの非難を受けている。正当な人物評価をするため、本記事では、WHOのホームページに掲載(英語)や世界中で報道(英語や日本語など)されたテドロス氏の言葉を時系列にピックアップした。

それらを見ると、テドロス氏が新型コロナウイルスについて軽く見ていたという非難は事実ではないことが分かる。彼は当初から世界への拡大、とりわけ貧困国への感染拡大を懸念しており、「機会の窓」という言葉で、中国が封じ込めをしているうちに稼げた、感染症対策への準備の時間を各国は使って、備えるべきだとずっと強調していた。

ただ、中国政府の対応を当初から絶賛していることも間違いない。中国政府への批判は基本的に、皆無だ。

一方で、アメリカへの感謝をほとんどしていないことも見て取れる。

例えば2月6日に、WHOに莫大な資金を提供(それでも最大のスポンサーのアメリカには及ばない)しているマイクロソフトの創業者がつくった「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」や追加の拠出金を表明した日本に対して、感謝の意を表明している。その後もヨーロッパ各国については、その支援協力やイベント開催への感謝をたびたび伝えている。だが、アメリカについては、ほとんど言及されていない。たとえアメリカが追加の拠出をしなかったとしても、そもそも年間を通じて一番払ってきたのはアメリカだ。形だけでも相当な配慮を見えるのが、国際機関のトップとしては当たり前の姿勢だろう。

彼は、けっしてアメリカを非難はしない。だが、ほかの主要国を持ち上げる一方で、アメリカを無視する態度は、相対的にはアメリカを非難しているととられても仕方が無い面もあろう。少なくともアメリカが不快に感じる態度であることは理解できる。(拠出金を停止するほどかどうかは別にして)。

では、テドロスは、中国に動かされている傀儡なのか? 中国の意向を尊重していることは明らかだ。ただ、日本に対しても発言を日本の意に沿って修正したことがある。3月2日、テドロスは、「韓国、イタリア、イラン、日本の4か国での流行が私たちの最大の懸念だ」と記者会見で表明した。このとき、日本はまだ夏のオリンピック開催を実行しようとしていた。そこで、日本政府は危険な4か国に日本が入っていることについて抗議し、訂正を求めたのだ。すると、テドロスは「中国以外の症例の8割は、韓国、イラン、イタリアだ」と修正した。つまり、中国寄りではあるが、日本やヨーロッパにもかなり親和的な人物でもある。アメリカと台湾以外には、世界各国に対して、かなり親和的な寛容な態度をとっていると言える。多数決の国際機関としては、多くの国の支持を集めていると言えるかもしれない。

コンテンツ

【テドロス略歴】

1965年に現在のエリトリア(当時はエチオピア帝国の一部)で産まれた。7歳のときに弟をマラリアで亡くし、これが公衆衛生への道を目指すきっかけになったという。エチオピアは1974年に帝政が廃止、社会主義国となりソ連側につき、エチオピアでは内戦が勃発。一党独裁支配が続いた。テドロスは独裁政権下で、公衆衛生の専門家として保健省で働く。1991年の反政府勢力による革命で独裁政権は崩壊し、95年にエチオピア連邦民主共和国に改称。テドロスは、ロンドン大学衛生学熱帯医科学院で感染症の修士号、2000年にノッティンガム大学で地域保健学の博士号を取得した。

2001年に故郷へ戻り、ティグレイ地域保健局長となり、ICTを活用して、エイズ罹患者を2割以上削減するなど、地域医療を大幅に改善。2003年に保健副大臣、05年に保健大臣。12年に外務大臣となった。イギリスの雑誌WIREDによる「2012年 世界を変える50人」の一人に選ばれた。

2017年5月、WHOの事務局長の選挙で選出、第8代事務局長に7月に就任する。10月に、ジンバブエのムガベ大統領をWHO親善大使に任命したと発表すると、世界中からムガベの独裁による人権侵害への批判が巻き起こり、その月に取り消した。

【2020年のテドロス語録】

(WHOホームページ掲載の記者会見や世界での各種の報道、本人のツイッターから)

1月

1月22日 WHOが非常事態宣言を出すかの緊急委員会を終えて、翌日も開催することを明らかにし、「中国の説明の詳細さと深さに感銘を受けた。習近平国家主席と李克強首相の対応は非常に貴重である」(記者会見)

1月23日 WHOが非常事態宣言の見送りを決めた。「非常事態宣言を出すかどうか、昨日に続いて意見がわかれた。これは中国では緊急事態だが、まだ世界的な緊急事態になっているわけではない。中国では(警戒度が最大の)『非常に高いリスク』だが、世界的にはまだ『高いリスク』だ。中国では人から人への感染があることはわかっているが、現時点では感染した患者の家族と医療者に限定されているようだ。まだわからないことがたくさんある。現時点では、WHOは旅行や貿易に関する幅広い制限を推奨していない。繰り返しになるが、中国政府の協力と透明性に感謝する。きょう緊急事態を宣言しないことは、WHOが状況を深刻に考えていないという風に解釈をしないでほしいことは繰り返したい。私は緊急委員会をあすやあさってにでも再招集することにためらいはない」(記者会見)

1月28日 「中国側はオープンかつ透明性のある情報開示をしている。新記録と言える短期間で病原体を突き止め、WHOや各国にウイルスの遺伝子配列情報を進んでシェアしている」(中国を訪問して習近平国家主席との懇談で)

1月29日 「中国から帰国したばかりだ。昨日、習近平国家主席、馬暁偉保健大臣、王毅外務大臣と会った。馬大臣とはほぼ毎日連絡をとりあってきた。流行を感染源で管理できれば、ほかの国々へ広がるのを防ぐのに役立つからだ。習主席のウイルスに関する詳細な知識と対応への関与の深さに非常に励まされ、感銘を受けた。非常にまれなリーダーシップである。中国は病原体を記録的な速さで特定し、その情報を共有した。中国は内部でも外部に対しても完全な透明性をもって取り組んでいる」「症例の継続的な増加と、中国国外での人からの人への感染の証拠を深く懸念している。中国以外でも大規模な発生の可能性がある。そのため私は、再び緊急委員会を招集する」(記者会見)

1月30日 WHOが非常事態宣言。「過去数週間にわたり、我々は未知の病原体の出現に遭遇した。前例のない疫病の拡大に前例のない対応をしている」、「私が北京から帰国して以来、繰り返し述べてきたように、中国政府は、社会的、経済的な悪影響があるにも関わらず、拡大を阻止するために並外れた措置をしていただいている。中国が発生の検出とウイルスの特定、DNAの分析をWHOや世界と共有した速度は非常にすばらしく、言葉にならないほどだ。透明性とほかの国への支援についても同様にすばらしい」「中国の透明性と世界の人びとを保護するという取り組みに疑いの余地はない」「宣言の理由は、中国で発生したからではなく、他の国々で発生していることだ」「はっきりさせておくが、この宣言は中国への不信ではない」「中国との取引や旅行を取りやめる理由はない」「渡航や貿易の制限は勧めない」(記者会見)

2月

2月4日 「私たちはこの集団感染をグローバルな連帯でのみ倒すことができる。地球規模のウイルス監視体制に参加することから始まる。連帯の取り組みは、情報の共有から始まる。連帯、連帯、連帯」(WHO理事会)

2月6日 「(マイクロソフト創設者の)ビル&メリンダ・ゲイツ財団がすでに多大な貢献をしており、日本も本日1000万ドルの貢献をしており、他にも多くのサポートの連絡がある。近い将来、さらに多くの発表が行われる予定だ」「ほんの二か月前までこのウイルスを知らなかったことは信じられない。私たちはすでに多くのことを学んだ。人から人へ感染することを知っている。最も危険にさらされているのは、高齢者と基礎疾患を持つ人たちであることを知っている。しかし、私たちが知らないこともたくさんある。発生の原因がわかっていない。自然の媒介者がなにであるかがわからない。伝染の強さと重症度を適切に理解していない。この大流行に打ち勝つにはこれらの質問への答えが必要だ」(記者会見)

2月7日 「どの国や組織も、この疫病を単独で阻止することはできない。我々の最大の、唯一の希望は共に動くことだ。連帯、連帯、連帯。我々には、社会的、経済的、政治的に、危険で深刻な激動をもたらす共通の敵を抱えている。いまこそ一緒にそれと戦う時である」(WHO理事会)

2月7日 「マスクの世界的な在庫はWHOと国々のニーズを満たすのに不十分である。医療用のマスクなどは最も必要なところに確実に届ける必要がある。最優先は医療従事者、二番目は病気の人または病気の人を世話する人だ」(記者会見)

2月8日 「WHOはウイルスと戦っているだけでない。我々は誤った情報や感染への対応を弱体させる荒らしや陰謀論者とも戦っている」(記者会見)

2月10日 「フランスとイギリスで報告された症例で、中国への旅行歴のない人たちの市中感染の事例が見られるようになった。この少数のケースはより大きくなる可能性がある。WHOは引き続きすべての国と協力してコロナウイルスの予防と検出をし、命を救う」(記者会見)

2月11日 「この感染は我々を色々な面で試している。一つは、政治的な連帯への試練だ。国境やイデオロギーを気にしない共通の敵と戦うために世界が集まることができるかだ」(新型コロナウイルスに関する研究とイノベーションフォーラム)

「新型コロナウイルス感染症には名前がある。COVID‐19。WHOなど国際機関との間で合意されたガイドラインに基づいて、地理的な場所、動物、個人や人々のグループに関連しない名前をつける必要があった。名前をつけることは、不正確だったり、非難される可能性のあるほかの名前が使われることを防いだりするためにも重要である。また、将来のコロナウイルスの新規の発生に使えるような基準にもなる」(記者会見)

2月12日 「集団感染は、人々の社会に最悪の事態を引き起こす可能性がある。個人や国全体を非難することは、対応に害を耐えるだけだ。今は誹謗中傷でなく、連帯の時だ」(記者会見)

2月14日 「COVID‐19に関してWHOが主導して中国との合同ミッションが前進していることを嬉しく思う。心からもう一度言いたいのだが、今は連帯の時期であり、非難の時ではない。震源地で命を救い、苦しみを和らげている中国の人々と一致して、団結を求める声が世界に広がっていないという心配な兆候がある。

繰り返すが、連帯の時期であり、汚名をかぶせる時ではない。(記者会見)

2月15日 「偏見ではなく連帯によって(解決へ)導かれなければならない。我々が直面する最大の敵はウイルスそのものではない。それは私たちがお互いに非難しあう中傷です。中傷と憎みを止めなければならない!私が中国へ称賛したことについては多くのことが書かれ、語られてきた。非難するのは簡単だ。政治化するのは簡単だ。しかし、一緒に問題に取り組み、解決策を見つけることは困難だ。私たちは皆、この発生から教訓を学ぶだろう。しかし今は、差別や政治化の時期ではない。私たちには選択肢がある。私たちが一緒に共通の危険な敵と直面することができるか?それとも、恐怖、疑い、非合理性が私たちの気を散らし、分裂させるか? 恐怖ではなく、事実の時だ。うわさではなく、合理性の時だ。偏見ではなく、連帯の時だ」(ドイツでの安全保障会議のあいさつ)

2月17日 「中国からのデータが増えるにつれ、アウトブレイクの発生状況、発生状況、発生場所をより明確に把握できるようになった。今日中国は、4万4千を超える確定症例に関する詳細なデータを含む論文を発表した。WHOが各国に適切な証拠に基づくアドバイスを提供できるようにする上で、これらのデータは非常に重要です。すべての国でデータを公開することをお願いする」(記者会見)

2月18日 「現時点では、中国以外の症例に関する十分なデータがないため、疾患の重症度や致死率を有意義に比較できない」「SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)など他のコロナウイルスほど致命的ではないようだ」(記者会見)

2月24日 「パンデミックの可能性があるか?絶対にあります」「ただ、パンデミックという言葉は現実に即していない、恐怖を引き起こす可能性がある」「すべての国、社会、家族、個人がコロナへの対策の準備に集中する時間だ。白と黒の二元的な世界ではない」「中国での流行が1月23日から2月2日の間にピークに達し、頭打ちになり、それ以来着実に減少している」「中国国外での患者の急増は深刻だと懸念している」(記者会見)

2月26日 「昨日、中国国外での新たな感染者の増加が、初めて中国での増加数を上回った」「持続的で集中した市中での拡散や、大規模な重症者、死者数は確認されていない」「正しい行動を取れば、このウイルスとの戦いに勝利できる」(駐ジュネーブ各国政府代表部との会議で)

2月28日 「感染者数や、感染を報告する国が継続して増えているのは明らかに問題だ」「ウイルスが社会で自由に広がっているという証拠はまだない」「今のところ私たちの最大の敵はウイルスそのものではない。敵は恐怖、噂、そして誹謗中傷だ」(記者会見)

3月

3月2日 「韓国、イタリア、イラン、日本の4か国での流行が私たちの最大の懸念だ」「特異なウイルスであり、特異な機能を備えている。このウイルスはインフルエンザではない。我々が未知の領域にいる」「証拠が示唆していれば、WHOはこの集団発生をパンデミックと宣言することを躊躇しない」「封じ込めはすべての国の最優先事項でなければならない」(記者会見)。東京オリンピックの開催を模索していた日本政府は抗議して、「中国以外の症例の8割は、韓国、イラン、イタリアだ」と修正。

3月3日 東京オリンピックについて、「日本は患者の急増を止めるためのあらゆる手段を尽くしている。大会開催の可否を判断するには早すぎる」(記者会見)

3月6日 「感染が地理的に広がりつつある。新たに確認された中には所得が低く、医療保健態勢が脆弱な国が多い」(記者会見)

3月8日 新型コロナの感染国・地域が100を超え、「非常に深刻だが、落胆するべきではない。誰もができることがたくさんある」(ツイッター)

3月9日 「ウイルスが非常に多くの国に足場を置くようになった今、パンデミックの脅威は非常に現実的になっている」「中国で8万人以上の確認された症例の7割が回復して退院したと述べ、中国での集団発生は終了しているかもしれない」「中国はその流行を抑制している」「死亡率は高い。若者や高齢者によって分類されるべきではない」「年齢で分類しようとするなら、それは社会の道徳的な衰退だ」(記者会見)

3月11日 WHOがパンデミックを宣言。「過去2週間で、中国以外でも新型コロナウイルスによる肺炎の患者数が13倍になり、ウイルスが入った国は3倍になっている。今後数日から数週間で、症例数、死亡者数、影響を受ける国の数はさらに増えると予想される。われわれはCOVID19がパンデミックにあるとみられると評価した」「(インフルエンザウイルスではなく)コロナウイルスによる初めてのパンデミックだ」「感染の拡大と深刻さの驚くべきレベルと、不作為を深く懸念している」「パンデミックは軽々しく使う言葉ではない。誤って使えば恐ろしい恐怖を巻き起こし、あきらめや不慮の死を起こす可能性がある」「歴史上で初めて、制御されたパンデミックにできるかもしれない」(記者会見)

3月13日 「パンデミックの震源地はヨーロッパである」「中国のピーク時より多くの報告が毎日寄せられている」(記者会見)

3月16日 「すべての国に訴えたい。検査、検査、検査だ。疑わしい例すべてに対してだ」「目隠しをしたまま闘うことはできない」(記者会見)

3月18日 「アフリカでは検知できていないケースがあるはずだ。各国は目を覚ませ」「隔離、検査、治療を行い、接触者も追跡しなければならない」(記者会見)

3月25日 ロックダウン(都市封鎖)について「時間を稼ぎ、医療システムへの負担を減らす」、「死者数が今後、どれだけ増えるかは我々の行動にかかっている」、東京オリンピック延期について、「選手らの健康を守るため、安倍首相と国際オリンピック委員会(IOC)が払った犠牲に感謝する」(記者会見)

3月26日 「すべての国が積極的な行動を取らなければ、何百万人もの人が死ぬ可能性がある」「パンデミックは加速している。国際的な対応を要する、地球規模の危機だ」「今われわれが取る行動が今後数十年にわたって影響を及ぼす」(G20首脳とのテレビ会議)

3月30日 安倍晋三首相と電話会談。安倍総理のリーダーシップにより政府が一体となって新型コロナウイルス対策を効果的に進めていること、また,日本が尽力しているユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の推進がコロナ対策を進める上でも役に立つことになる。WHOは様々な治療薬及びワクチン,診断薬の開発について統括して進めるとともに,ワクチン開発についてはCEPIやGaviと連携していきたい。(日本による約50億円の)今回の拠出への謝意とともに、各国からの拠出と合わせ有効に活用する。(2020年東京オリンピックの延期について)日本政府の判断に敬意と支持を示すとともに、WHOも大会の成功に向け一緒に準備に関わっていきたい。(安倍首相との電話会談、外務省のHPから)

4月

4月1日 「数日のうちに感染者数は100万人、死者数は5万人に達する」、アフリカや中南米での感染拡大について「社会、経済、政治に深刻な影響を及ぼす」(記者会見)

4月3日 「国民に医療を提供し、経済的な崩壊を防ぐため、いくつかの国では債務軽減が不可欠だ」(記者会見)

4月8日 「我々はすべての国に寄り添っている。このウイルスを政治問題化すべきではない」「WHOの対応の総括は必ずする。今はウイルスとの戦いに集中すべき」(記者会見)

4月13日 「2009年の新型インフルエンザより10倍、致死性が高い。拡散が非常に早い一方、沈静化には時間がかかる」、各国の制限緩和の動きについて「ゆっくりと、制御されつつ行われなければならない」(記者会見)

4月15日 アメリカの拠出金停止について「アメリカは長年の寛大な友人で、これからもそうでありたい。(トランプ)大統領の決断は遺憾だ。財政的な欠落ができれば、それを埋めるために加盟国と協力する」「パンデミックを巡るWHOの対応(が適切だったかどうか)は今後、加盟国や独立機関に検証される。今は感染拡大を阻止し、命を救うことに注力すべき時だ」(記者会見)

4月20日 「われわれは初日から、これが誰もが闘うべき悪魔であることを警告してきた」、アメリカのCDC(米疾病対策センター)の職員15人がWHOに出向しているとして、「CDC職員がいるということは、アメリカに対する隠し事が初日から一切なかったことを意味する」「WHOは開かれている。我々に隠し事はない」「すべての国が同じメッセージを即座に得られることを、我々は望んでいる。そうすることで、各国が十分かつ迅速に準備ができる」「抗体検査は感染したことがある人を確認するためには重要だが、感染が疑われる人を発見して診断し、隔離と治療を行う検査のほうが中心的な手法だ」(記者会見)

各国の指導者らに対し、新型ウイルスの流行を自身の政治的利益のために利用しないよう要請。「争い合いや政治的な点数稼ぎの機会としてこのウイルスを使わないように」

4月22日 アメリカのWHOへの拠出金停止について、「アメリカの支援は他国を助けるだけでなく、アメリカの安全にとっても大切だ。支援が再開されることを希望する」「アメリカは一番の資金提供者だ」「WHOへの拠出金は命を救うためのもので、非常に重要な使命を負っている」「同僚と命を救う仕事に集中したい」(記者会見)

4月24日 「ウイルスを克服する道具をあらゆる人々が利用できるようにするのが私たちの共通の責任だ」(フランス大統領、ドイツ首相、国連事務総長らとのビデオ会議)

4月27日 「世界はあの時、WHO(の忠告)に注意深く耳を貸すべきだった」「(1月30日の緊急事態宣言で)各国はあらゆる公衆衛生上の措置を講じることができた」「WHOの忠告に耳を貸すことの重要性は、これで十分に示せるだろう」「我々は全世界に、包括的な公衆衛生対策を実施するよう勧告し、感染者の発見、検査、隔離、接触者の追跡を呼び掛けた」「皆さんも自分で確認してみるといい。これに従った国の状況は他の国より良い。これは事実だ。(忠告を)拒否するか受け入れるかはその国次第だ。各国それぞれに責任がある」(記者会見)

4月28日 「団結、団結、団結(Solidarity、Solidarity、Solidarity)」とツイート。

5月

5月1日 「感染者の特定、隔離、検査、治療に加え、感染者との接触追跡を網羅する包括的な措置を講じるよう、引き続き各国に要請する」「(1月30日に緊急事態宣言を出した時期は)タイムリーだった」(記者会見)

5月4日 「今日、世界中の40か国のリーダーが集まり、欧州委員会が主催するCOVID-19対策のイベントに約74億ユーロ(8000億円)がワクチン、診断薬、治療薬の研究開発に充てられることになった。これは、世界的な連帯を示す強力で感動的な行動だ」(記者会見)*アメリカは参加せず。

5月6日 「注意深く段階的に緩和を進めなければ、ロックダウン(都市封鎖)へと逆戻りするリスクが非常に高い」(記者会見)

5月8日 「各国が共に立ち向かえば何が可能かを思い起こさせてくれる」「天然痘への勝利にワクチンは必須だったが、それだけでは十分ではなかった。決定的な要因は国際的な連帯だった」(天然痘の根絶宣言から40年に合わせた記者会見)

5月11日 「ワクチンができるまでは、包括的な対策パッケージが、ウイルスに対処するための最も効果的な方法だ」 (記者会見)

5月13日 「来週のWHO総会では、世界中の保健分野の指導者と、COVID-19を倒す方法だけでなく、強力な保健システムを構築する方法について話し合う。我々は、世界が色とりどりの旗を持つ個々の国の集まり以上のものであることを証明できる一生に一度の機会を持っている」(記者会見)

5月15日 「来週、私たちが1948年に設立されて以来、最も重要な世界保健総会が開催される。COVID-19への対応を最適化し、より強力な医療システムを構築し直すことを確実にするために、世界中のリーダーとの言葉と協力を楽しみにしている。」(記者会見)

 

 

 

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