弥生時代の激動の国際関係を、手のひらサイズで突きつけてくるインパクトのある国宝です。純金(純度95%)ということもあり、その輝きはだれもが教科書で一度は見たことがあるでしょう。

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基本データ
| 名称 | 金印「漢委奴国王」 |
|---|---|
| よみ | きんいん かんのわのなこくおう(いとこくと読む説も) |
| 指定 | 国宝 |
| 分野 | 考古 |
| 時代 | 弥生時代 |
| 出土地 | 福岡県糟屋郡志賀島村出土 |
| 所蔵・管理 | 福岡市博物館 |
| 指定年月日 | 重文指定年月日:19311214 国宝指定年月日:19540320 |
| 公式参照 |
金印は福岡市博物館で常設展示されています。ただ時々、別の館の特別展に出展されることがあります
見どころ
中国の史書『後漢書』には、西暦57年、「倭の奴国」の使いに、後漢の光武帝が「印」と「綬」を授けたとあります。奴国とは、現在、福岡市が位置する博多湾沿岸に存在した国であり、このときの「印」が国宝 金印「漢委奴国王」だと考えられています。
金印は、1784年志賀島において発見されました。福岡藩主に献上されて以降、亀井南冥をはじめとする多くの人の検証が、金印の正体を解明してきました。国宝に指定されたのは1931年。この国の成り立ちを物語るものとして学校の教科書にもよく掲載される文化財です。(福岡市博物館のホームページから引用)
エミ:まず“サイズ”に注目して。約2.2センチしかない。この小ささが逆に怖いくらい、権威が凝縮されてる。
サキ:思っていたよりもずっと小さいね。だけど情報量がすごい…! ゴールドに刻まれた文字の力が強すぎる。
エミ:「漢委奴国王」って、読むだけで外交の場面が立ち上がるよね。中国の漢が、日本列島の倭民族の構成国家の1つ「奴国(福岡市)」の王に贈った金印というのが定説ね。ただ、「委」とあるから「委奴国(いと)」(福岡県糸島市)へ贈ったものではという説も根強いんだよね。
サキ:へぇ。1世紀に倭という大きなくくりがすでにあったのか、それとも今の市レベルの小さな都市国家がバラバラに日本列島にあったのか、だいぶ歴史観が変わるね。
エミ:そうなのよ。「ナ国」か「イト国」かで読むかは実は日本の古代史を考える上で超重要なの。それに、この金印は古い寺社や古墳から見つかったのではなく、突如、江戸時代後期の18世紀に農地から発見されたっていうことで、「偽物」説も結構根強いわ。
サキ:えーっ。そんな重大な疑惑もあるの?!黄金の輝きに隠された色々な歴史の謎があるんだね。展示ケースの前でみんな立ち止まっていて凝視しているのが分かる。
エミ:歴史の文章じゃなくて、現物ならではの迫真性があるだけに、いってみれば「魔性の国宝」ね。
鑑賞メモ
- 福岡市博物館の常設展で見られますが、時々、ほかの館の特別展に出展されることがあるため、来館前に公式サイトで展示情報を確認すると安心です。


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