列島震撼大ニュース! 日本列島の初期ボスが洞穴のライオン説が急浮上

【金曜日の朝 丸の内のオフィス】
就業前の静かなオフィスの朝。エミがまだ半分寝ぼけ眼でメールチェックをしていたその時、バン!とドアが開く音が響いた。

サキ:「エミちゃん、見た? あのニュース!」

飛び込んできたのはサキだった。
いつもの冷静沈着な彼女はどこへやら、少し息を切らし、目を見開いてエミのデスクに詰め寄ってくる。手にはスマートフォンが握りしめられていた。

(エミは驚いてペットボトルの抹茶をこぼしそうになる)

エミ:「な、なによサキちゃん、朝から。ニュースって……突然の解散総選挙とか?」

エミが思いつく限りの「朝のトップニュース」を挙げると、サキはこれ以上ないくらい強く首を横に振った。

サキ:「違う違う! 政治の話じゃないの。もっとすごいことだよぉ!」

サキはスマホの画面をエミの目の前に突き出した。興奮で指先がわずかに震えている。珍しい。サキがここまで取り乱すなんて、よほどの事態だ。

サキ:「覚えてる? 去年、私たちが一緒に行った上野の『氷河期展』。あそこで見た、氷河期の人類が命がけで戦った最大の強敵……ホラアナライオンのこと!」

【ネタバレ感想】国立科学博物館「氷河期展」レポート!4万年前への旅を語り尽くす

エミ:「ええ、覚えてるわよ。マンモスより怖そうだった、人類にとって安全なはずの洞穴に潜む巨大な……」

氷河期展(国立科学博物館)


そこまで言って、エミはサキの言わんとすることを察し、言葉を失った。

サキはエミの反応を待たず、畳みかけるように言う。

サキ:「そのホラアナライオンが、日本列島にもいたって! 化石のDNA解析で確定したの!」

・参考ニュース日本列島にライオンいた 数万年前、トラ化石説覆す(共同通信)

エミの口がぽかんと開いた。
脳内で、ナウマンゾウがのんびり歩く古代日本列島の風景に、突如として百獣の王の姿がオーバーラップする。

エミ:「え、うそでしょ……。クマじゃなくて? ヒグマの親玉とかじゃなくて、あのライオンが日本にいたの?!」

サキ:「そう! ライオン! ずっとトラの化石だと思われてたやつが、実はホラアナライオンだったんだって」

サキは一度深呼吸してから、少しだけトーンを落とした。

サキ:「しかもね、これ、ただのニュースじゃないの。PNASっていう、世界トップクラスの学術誌に載った”ガチ論文”なの」

エミ:「……出たわね、サキちゃんの”ガチ論文”」

(エミは苦笑しながらも、思わず背筋を伸ばす)

サキがこの言い方をする時は、大体「世界観が書き換わる話」である。

エミ:「つまりどういうこと?」

サキはスマホを操作しながら、まるでプレゼンのスライドをめくるように説明を始めた。

サキ:「今まで、日本で見つかってた大型ネコ科の化石って、ずっと”トラ”だと思われてたの。でも今回、26個の標本をDNAとタンパク質で調べ直したら、分子レベルで全部ホラアナライオンだったって結論が出たんだよぉ」

エミ:「……全部?」

エミは思わず聞き返す。

エミ:「一部じゃなくて?」

サキ:「うん。分子データが取れたものは、例外なく全部」

サキは淡々と言うが、その内容はとんでもない。

サキ:「青森、静岡、山口。日本列島のかなり広い範囲でね。つまり、日本は”トラがいた国”じゃなくて、”ライオンがいた国”だった可能性が高いの」

エミはしばらく無言になったあと、ぽつりと呟いた。

エミ:「……ちょっと待って。それって、日本史の前に”日本ライオン史”があったってこと?」

サキ:「そういうことになるね」

(一瞬の沈黙)

興奮したエミだったが、少し落ち着いて真剣な表情になる。

エミ:「でも、日本列島の人類はこのライオンと遭遇したのかしら?」

サキ:「さすがエミちゃん! ライオンたちが日本列島に広がったのは約7万3000年から約3万7000年前の範囲って推定されてるんだよ」

エミは指を折りながら数え始める。

エミ:「日本列島に人類が来たのは、今のところ、約4万年前だっけ。『氷河期展』ではホラアナライオンと人類は『洞穴』を巡るライバルだったわよね……。日本列島も、人類がライオンを駆逐した可能性もある、絶妙な時期なのね」

サキは少しだけ間を置いて、言った。

サキ:「うん。日本列島、初期ボスがホラアナライオン説、氷河期だけど激アツじゃん!」

エミ:「とにかく、この島の歴史教科書がまた新たな研究によって上書きされたのね」

エミが言った「上書き」という言葉をサキも反芻して、オフィスビルが続く窓の外を見た。

エミ:「ねえサキちゃん……そう考えるとさ。日本の歴史がどこか現実離れしていて、物語みたいなのは、もしかすると――最初からだったのかもしれないわね」

サキ:「難易度高すぎでしょ、この島」
(サキはくすりと笑った)

【お昼休み ビルのカフェで】

エミ:「ねえ、このニュースを記念して、プレイリスト作らない?」

サキ:「いいね! 氷河期日本とライオンってテーマ、どんな曲が合うかなぁ」

(二人はスマホを取り出して選曲会議開始)

サキ:「じゃあ1曲目は一斉に言おう」
エミ:「OK~。せーの」

1曲目 中島愛/May’n『ライオン』

エミ・サキ:「『ライオン』!」

エミ:「はは、だよね。『生き残りたい 生き残りたい まだ生きてたくなる』」
サキ:「これしかないでしょ。『光 恐れてた 許されたい生命がいま、引かれ合った』って歌詞は、まさに数万年前に日本列島の光のない洞穴でライオンと人類が出会ったかもしれない奇跡と重なるんだよね。それに『本気の身体 見せつけるまで 私 眠らない』っていうのも、絶滅したライオンたちの生き様を感じる……」

2曲目 Linked Horizon『紅蓮の弓矢』

サキ:「それだ! じゃあ次は、Linked Horizonの『紅蓮の弓矢』はどう?」
エミ:「あー、いいわね!『獲物を殺すのは 凶器(どうぐ)でも 技術でもない 研ぎ澄まされた お前自身の殺意だ』って歌詞、ライオンに対峙した人類が自分の心で言ってそう!」
サキ:「『獲物を屠る イェーガー』って、まさにこの時代の彼じゃない?」

3曲目 YOASOBI『勇者』

エミ:「じゃあ私は、YOASOBIの『勇者』を入れるわね。氷河期の日本列島の人類はきっとパーティーを組んで洞穴にいるラスボス魔王のライオンと戦ったのよ、きっと!」
サキ:「ふふふ、そうね、きっとエルフもいたはず(笑)」

4曲目 高橋洋子『残酷なテーゼ』

サキ:「じゃあ、高橋洋子『残酷なテーゼ』で。ライオンにとっては人類こそが使徒だったかもって」
エミ:「エヴァンゲリオンね。分かりみが強いわ(笑)」

5曲目 LiSA 『紅蓮華』

エミ:「当時の人類にとってはライオンは鬼みたいなものよね、たてがみもあるし。となると鬼滅も外せないわね」
サキ:「鬼滅のどれにするの?」
エミ:「そうね……。LiSA『紅蓮華』かな。家族をライオン(鬼)に食べられた少年が復讐のためにライオン討伐隊員になる、みたいな」

6曲目 米津玄師『IRIS OUT』

サキ:「エミちゃんの想像力も、尊い…」
エミ:「えっ、なんか言った?」
サキ:「いや、なんでもない。じゃあ、お昼休みも終わるし、最後の曲は私でいい?」
(エミは大きくうなずき、期待の目でサキを見つめる)
サキ:「……締めは米津玄師『IRIS OUT』」
エミ:「なるほど! 私たちも『瞳孔バチ開いた』ニュースだったね!」

サキ

科学の進歩によって、私たちが思っていた「常識」が次々と書き換えられていく。それは時に、想像を超えるドラマを私たちに見せてくれる


エミ

日本列島の最初の住人たちは、ライオンと戦い、あるいは共存しながら生きていたかもしれない――そう考えると、この島の歴史がますます愛おしくなったわ

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