NHKの歴史探偵「源平合戦壇ノ浦の戦い」(5月4日放送)を見ました。
平家が敗れた要因として、以下のような流れを紹介していました。
1)平家の背後の陸地に源氏の軍隊が布陣したた。しかし海岸から離れていれば水上の平家の船に矢は届かない
2)海流が還流する場所だったので、船をコントロールできないと海岸に寄ってしまい、陸からの矢の攻撃を受ける
3)弓の射程は平家の方が長いので、当初は平家が優勢も、義経の水軍は被害を受けながらも近接し、平家の漕ぎ手を狙った
4)漕ぎ手を失った平家の船は海岸に流され、そこを待ち受けている源氏の陸からの矢で壊滅
なるほどという内容でした。伝説的な「八艘飛び」「漕ぎ手を狙う」「潮の流れが途中で変わった」「安徳天皇と三種の神器の入水」も、それぞれこの流れからすると、合理的にあり得る展開でした。
特に潮の流れが途中で反対(還流)になったことが戦況の決め手という話は、潮の流れは水上にいる両軍にとって同じ現象であり、有利不利に関係がないと最近は言われていました。
しかし、潮の流れが沿岸向きから、海岸向きに変わることは、海岸に別の部隊がいる場合は、挟撃になるので、大いに戦況に影響を与えることが明白です。
安徳天皇の入水も、逃げればいいのに、と思いましたが、逃げ道を塞がれている、しかも安全なはずの後衛の方が矢を浴びる状況ではパニックになったのかもしれません。
とにかく、なかなか面白い番組でした。
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