ハノイ会談は第二次朝鮮戦争の開戦につながる歴史的な会談として将来記憶されるか

昨日(2019年2月28日)のベトナムハノイでの米朝首脳会談は何も合意がなかったと言う意外な結末で終わった。英語ではノーディール(合意ゼロ)と説明しているようだ。

このハノイ会談は昨年の電撃的なシンガポールでの初会談以上に、後世に振り返ったときに歴史的なポイントとして記憶されるかもしれない。

それはアメリカと北朝鮮との近い戦争が将来実際に行われた場合に「開戦」のポイントとして語られることである。

太平洋戦争で言えば例えば「ハルノート」のようなものであろうか。

色々な状況を見ると(望んではいないが)、「第二次朝鮮戦争」への条件は揃いだしている。

一番それを感じているのが、北朝鮮(追い込まれたとは言え)だろう。

・韓国が軍事的に対北朝鮮で過去最低レベルに弱体化している(なぜか軍の正面を北朝鮮から日本に設定し直してしまった)。

・制裁が続くことが確実となったため、北朝鮮軍は今日が「最強」で日を追うごとに弱くなる。

もしも、北朝鮮が、国連軍つまりアメリカ軍ではなく、韓国軍とだけ戦うことができれば戦術的に勝利する可能性が残っているわけだ。

韓国の文政権が盲目的に北朝鮮を信じているように、北朝鮮も、文政権が(北による武力革命を含め)「南北統一」を心底望んでいると信じれば、開戦のハードルは低くなる。

ここで唐突に思い出したのが、小松製作所が自衛隊への戦闘車両の開発を断念すると言うニュースだ。なんでも自衛隊の海外派遣が少なくなったため、つまり日本が最近平和になっているため需要が少ないからということが理由だそうだ。

軍需産業と言うのはそういう点でなかなか難しいもので、全くの平和なら軍備はいらなくなるのでこのように研究開発もストップするのが道理となる。

アメリカもロシアも、いいか悪いかは別にして、常に軍備を使用、消耗する場(戦場)を抱えている。産業としてはサイクルしている。

問題は中国だ。何だかんだ、中国は最近、対外戦争をしていない。このサイクルを回せていない。

中国の経済破綻説は常に言われているが、今、本当にバブル崩壊しているのならば、「国外」の朝鮮半島で軍備のサイクルを回して、軍需産業を活発化するチャンスと考える偉い人がいてもおかしくない。

北朝鮮にとって最大のチャンスは、文大統領の平壌訪問時に、文大統領自ら「南北統一宣言」をしてもらうことだろう。(マイクの前で一言で良い)

北朝鮮はその言質を大義名分に、南へ軍事侵攻すれば良い。うまくいけばソウル無血開城ができるかもしれない。そんなにうまくはいかないだろうが、今の状況はこのような「神の一手」への期待感を北朝鮮が持てるくらいの環境が揃っている。

このような近未来小説的なフィクション分析はこれから増えていくのは間違いなさそうだ。

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