みんな(選挙権あり)喜んで王墓造りに励んだ?『王墓の謎』と選挙ボランティア

5月に出た河野一隆『王墓の謎』(講談社現代新書)がめちゃくちゃ面白いのです。あまりに面白くて人に力説したら「どんだけ墓好きなん?」と苦笑されてしまったくらい^^;
中身についてはいつかレビューしたいが、壮大過ぎていつになるやら。
と思ってたところ、はてなブックマークで
「政敵の悪魔化こそが支持者への報酬だからだよ」
https://anond.hatelabo.jp/20240629193559
というエントリーが上がっていて、王墓の造営と民主主義における選挙ボランティアは似てるなぁと。面白く読みました。

労働者として雇う妥当な待遇より圧倒的に低いとしても方々から叩かれる
だから精神的報酬を支払う必要があるわけ
さて、精神的報酬にはどんなものがあるでしょうか

(略)
報酬=敵陣候補者を悪魔化して喜ぶ

なるほどね。
王墓の造営は、神への負債感から人々は自らの意思で造営に参加した。金銭(威信財)よりも、弱き王に責任をなすりつけて死を以て神との関係をグレートリセット。人々は災害につながる神への負債感がなくなり精神的報酬が社会の安寧として手に入れることができる。
1000年前には消えた王墓の文化の合理的な理屈は、現代人にとっても、合理的に理解できるものです。

  • コメント: 0

関連記事

  1. 【国宝 刀剣】金銅荘環頭大刀拵・大刀身 (高知県・小村神社蔵) 年に1度公開の貴重な姿が動画でも

  2. 日本共産党噂の真相

    【書評】日本共産党の裏部隊「第二事務」とは?篠原常一郎『日本共産党噂の真相』書評

  3. 【書評】『VUCA時代のグローバル戦略』 それでも地球化(グローバル化)は進む

  4. 情報を軽んじて軽んじて山本五十六を死なせた帝国日本海軍の「海軍甲事件」「海軍乙事件」

  5. 初めての芥川賞読破 「背高泡立草」(古川真人)の感想とあらすじ 図解スキルが必要です 162回芥川賞

  6. 指輪物語か?谷口 美代子『平和構築を支援する』が面白い

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。