租庸調を取り戻せ!実体験からのふるさと納税の選び方【2020年版】

新型コロナウイルスにより2020年(令和2年)の確定申告の期限が1か月延びました。コロナ対策はいろいろ言われていますが、これは神対応ですね。

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ふるさと納税やってますか?

 新年度(令和2年度)の国民負担率が、44.6%と過去最高になる見通しだと発表されました。国民負担率は、国民の所得に占める税金や社会保険料などの負担の割合で、7年連続で40%を超える高い水準が続いています。(NHKより)

なんと悪名高き「五公五民」に近づいています。古代の租庸調の「租」は税率(田あたりの収穫された稲量)がたったの3%だったんですよ!
まぁ物納や強制労働もあったのですが。

とにかく、税金を取り返せるうえに、地方の財政にも役立つ(逆に都心部の税収はもちろん減るのですが)「ふるさと納税」は、やらないともったいない。

そのうえ昨年(2019年)からは、地場産品のみで、金額も寄付金の3割相当と、抑制されたことで、「ふるさと納税やってます」と堂々と言えるような仕組みになりました。それまでは、正直、「アマゾンギフト券狙い」のような脱法的なうさんくささがありました。

ふるさと納税の狙いは「豚」と「ひもの」

2008年度から始まったこのふるさと納税。筆者は2011年の東日本大震災後に当初は被災地支援として始めて(今も東北地方をほとんどにしています)、この制度の悪魔的仕様による大盤振る舞い期には、「デスクトップPC」と「液晶モニター」「金券」などを返礼品でもらいまくった経験(やっぱりアマゾンギフト券は後ろめたさがありましたね)から、結論を言います。

〇豚肉(ポーク)
×牛肉(ビーフ)

×ふぐ
×かに
〇ひもの

△米

となります。

もう一つ、重要なポイントは1万円以下ではなく、「1万2000円」や「1万5000円」で検索することです。

1万ではなく1万2000円や1万5000円で探そう

 

説明します。まず返礼品が、寄付金の3割の金額の産直品に限定されたので、いろいろなサイトを巡って、還元率の高い商品を探す必要がなくなりました。

サイトは、老舗で、扱っている返礼品も多く、自治体側の手数料も安いという「ふるさとチョイス」一択です。

そして「3割制限」の結果、1万円の寄付の返礼品は正直、いまいちなクオリティーになりました。(3333円、さらにクール宅急便などを考えると、実勢価格は2000円くらいかなという返礼品です)

2000円台だとすると、「牛肉」や「ふぐ」といった高級食材は、かなり質の落ちるものが来るということは想像がつくでしょう。

1万2000円~1万5000円にすると、商品が実勢価格3000円~5000円くらいになるので、けっこうおいしいものにあたります。ただ、デパ地下に行くとわかりますが、牛肉やふぐは5000円でもランクが上にはなりません。

それが、豚肉やひものなど、もともとの単価が低めの品だと、5000円なら、けっこう上位クラスの品質のものが期待できるのです。同じように、果物なら、メロン・ブドウよりもリンゴやミカンなどのほうが同じ寄付金でも満足度が高まる可能性があがります。

続日本百名城を守りながらおいしくいただく

具体的にオススメするのが、三重県玉城町です。歴史ファンには、南北朝と戦国時代に活躍(?)した田丸城跡(続日本百名城)がある町です。

玉城町は松阪市の隣で、実はむしろ「松阪牛」を養育しているのはこの町の農家が多いのだそうです。そのため養豚技術も高いのです。

上のリンクは、一昨年までは1万円だったような気がするのですが、1万5000円の豚肉加工品のセットです。ソーセージとしては、「なにこれ、ソーセージ?」ってくらい市販品に比べて圧倒的なおいしさでした(ただ、1万円のときのほうがマスタードがついたり、内容が豊富でした)

ひもの部門でのオススメは、静岡県沼津市です。ここも興国寺城が続日本百名城に選ばれていますね。

駿河湾に面した水産の町なので、種類も豊富です。今(2020年3月現在)見たところ、ひものでも、8000円から2万円まであります。が、ここは8000円ではなく、1万円超のものを選んだほうが、食べたときに、「えっ、これがひもの?!」って「驚き度」に差がつくと思います(8000円のを頼んだことはありません)。

お米については、全国どこでもだいたい価格が同じようなので、好きな自治体を選べばいいと思います。ただ、これも上と同様に、寄付金1万円だと、10キロ実勢価格2000円台のお米となると、スーパーの特売なみのクオリティーになるわけで、とくに重い商品なので送料もかかるでしょうし、1万円以上2万円以内の金額帯で探すほうが、ハッピーになれるでしょう。

せっかく寄付したのに、その自治体に「殺意」を抱くようなこと(ときどき安い返礼品にはそういうコメントが並びます)は、お互いにとってメリットが少ないですしね。正直、アマゾンギフトや旅行券を返礼品でもらった「お得」なはずの自治体の名前はさっぱり覚えていないのですが、食べておいしかったところは、自治体名も頭と身体に刻み込まれています。

また、ふるさと納税のいいところは、使い道を指定できるところです。実際、どう使われているのかはよくわからないところではありますが、備考欄にでも「〇〇遺跡を大切に守ってください」とか書いておくと、役所内でそれが伝わって「〇〇遺跡ってすげえ」となる、とかならないとか。

災害支援を兼ねて

また、ふるさとチョイスには「災害支援」というコーナーがあり、(返礼品なしの)寄付を求めている自治体が多数載っています。もちろん、そこで純粋な寄付をする方は、本当にすばらしく、高尚な思いをもたれており、尊敬いたします。

ただ、被災地への寄付はしたいけど、どうせならお礼もあったほうがうれしい、というのも俗な平民の人情でありましょう。

恥ずかしながら、このコーナーで、地震、台風、水害、火災などさまざまな災害に遭われた自治体をしり、トップページに戻り、その自治体名で検索しています。結構な確率で、返礼品ありの寄付を募集しているところがあります。

いつから、いくら寄付しておくか

いったいいくらまでふるさと納税の対象になるのかは、非常に複雑です。ふるさとチョイスのトップページから、前年の収入などをもとに計算できますが、とりあえず間違いないのが、年収の1%です。

500万円なら5万円、800万円なら8万円、1000万円なら10万円といった具合です。実際にはそれより多い額が対象になるのですが、まずこの1%を余裕のある11月中までに寄付をしておきます(12月になると一気に返礼品が減ります。特に1万円以下)。そして、年末が近づいて、その年の年収やら医療費やらが見えてから、残りの分を寄付するというのがよいと思います。

あっ、もちろん専業主婦を含むそもそも所得税・住民税非課税の方はふるさと納税は節税的にはまったく意味がなく、単純な寄付になりますのでご注意ください。

 

 

 

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