ぶら美で復習、空也上人と六波羅蜜寺 運慶の仏像は31体しか現存しない

4月5日放送のぶら美の録画を見ていたら、空也上人展の特集で、運慶の仏像は31体しか現存していないとのこと。

空也上人像は、あのインパクトで見応えはありました。しかし、純粋に彫刻として目を引いたのは、運慶が作った地蔵菩薩坐像と、定朝が作った地蔵菩薩立像が、その技術の高さで、秀でていたと思いました。いずれも重要文化財。

さらに、四天王像のうち増長天以外の3体は、空也上人が作ったとされる仏像(10世紀)です。

持国天は、彩色によって時代がわかるそうで、奈良時代や平安時代前期は東を守る持国天は青色。ところが平安時代中期・9世紀半ば以降になると、どういうわけか、持国天は赤色に塗られるそうです。

北を守る多聞天(毘沙門天)は、衣装の彫りが深い9世紀から、彫りが浅く優しい表情になっていく9世紀半ば以降の仏像表現の過渡期だそうです。

広目天は、古いタイプは巻物と筆を持っている文官的なのが、新しくなると、戟など武器を持つようになる。

増長天(13世紀、鎌倉時代)はデザインはほかの3体と違い、寄せ木作りであることや、より写実的なのが鎌倉時代らしさ。

そして、四天王に囲まれるのが、重要文化財の薬師如来坐像。展覧会で謎だったのが、このお像が六波羅蜜寺の本尊とされていたこと。本尊は、今回はお出ましでない秘仏本尊の空也上人が作ったとされる十一面観音立像ではないのでしょうか?

番組で、この謎が解明しました。空也上人が創建したときは西光寺で、その時の本尊が十一面観音。空也上人が亡くなったあと、弟子の中信という天台宗のお坊さんが寺にやってきて、寺の名前を六波羅蜜寺に改名(977年頃)。その際に本尊とされたのがこの薬師如来坐像、ということらしいです。なんともきな臭い(笑)。本当に弟子なのか?乗っ取り出ないのか?と不穏な想像が浮かびました。

この像の天台っぽいのは、薬師如来の頭が「ニット帽」のように頭の段々がなだらかなこと。10世紀ごろの天台薬師はニット帽と三日月の目が見分けるポイントだとか。なるほど。

この薬師如来坐像は寄せ木作りの現存最古。一人でつくる一木作りから、工房で複数人で作れる寄せ木作りに変わっていたそうです。

続いて、11世紀の定朝の地蔵菩薩立像(重要文化財)。これは光背含めて本当に美しかったです。

ポイントは、衣装の彫りが浅くなっているところ。顔が小さくて、なで肩で、横から見ると薄い、モデルプロポーション。

定朝は、職人を100人くらい抱える大工房を運営。そのため、工房による貴族好みの定朝様(スタイル)が普及しました。

続いて鎌倉時代の仏像。

運慶の重要文化財「地蔵菩薩坐像」(13世紀、鎌倉時代)です。ファンタジーな平安時代から、人間味あふれるリアルさを表現する鎌倉時代。「地獄に実際に助けに来てくれそう」と、なるほど。鎌倉仏教を考える上でも重要な指摘でした。鎌倉の武家から生まれたリアルな美。

胎内には、ぎっしりと納入品が入ってます。具体的な願いがわかると、より鎌倉時代に仏教へ願ったことがわかるかもしれませんね。

重要文化財「伝 平清盛像」(13世紀・鎌倉時代)。これも教科書に載る有名な像。なんで鎌倉時代に清盛を?ここらへんは番組でも曖昧に。「伝」がすべてを物語っているのでしょうね。

メインの空也上人

お寺では正面からしか見られないので、横から見ると意外にかがんていることが分かるという感想が多いそうです。

問題の口から南無阿弥陀仏が出てくる表現について。

絵画ではすでにあったそうです。例に挙げられているのが、永観堂禅林寺の「善導大師像」ですが、出てるのは3つでした。

銅線のうえに6つの木造の仏像がありますが、この部分、接着されており、取り外しができず、そのまま京都から東京へ運んだそうです。曲がったら怖っ!

ただ、今は、接着されているが、取り外されたあとがあり、今の化仏はのちの時代の後補だそうです。

お像は、鎌倉時代の写実性が随所に。腕には血管が浮き出ています。首の後ろのシワの寄り方、アキレス腱のはり具合、わらじから指がはみ出ている点などなど、リアリティーの固まり。

ゴールデンウィーク中に再訪したいと考えていましたが、予約が取れずあきらめていました。でも、テレビで見れて、思い出すことができたので、良かったです。

展示スペースが新設される京都の六波羅蜜寺にも行ってみたいと思いました。

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