なぜ三角縁神獣鏡は日本にしかないのか? 邪馬台国”場所当て”では解けない謎を考古学が解明!【書評】岩本崇『三角縁神獣鏡と古墳時代の社会』

この話をMVにしました

邪馬台国と三角縁神獣鏡の関係のおさらい

邪馬台国を考える上で欠かせないのは、「邪馬台国」と記録をしてくれている中国の史書「魏志倭人伝」(正確には、三国志の中の魏書の章「東夷伝」の「倭人」コーナー)。日本側には、「邪馬台国」も「卑弥呼」も、文字史料では残っていません。

日本側の物証としては、考古学に頼るしかほとんど術なく、ずっと注目されているのが、前方後円墳などから出土する銅鏡、いわゆる三角縁神獣鏡(さんかくぶつしんじゅうきょう)です。

三角縁神獣鏡 東京国立博物館考古コーナー

すべて日本の古墳からの発掘品で、約580面が見つかっています。

三角縁神獣鏡出土地図(東京国立博物館考古コーナーの展示パネル)

ごく一部(4枚)に、魏の年号である景初三年=239年(1枚)、正始元年=240年(3枚)年の文字がデザインされています。魏志倭人伝で、倭の女王・卑弥呼が魏へ使節を送った景初二年六月(238年)と符号し、そのなかの銅鏡100枚を送ったとする記述とも一致するからです。

当時の地図イメージ図

ちなみに、魏と交戦状態にあった遼東(中国東北部)を支配する公孫氏の「燕」が魏に滅ぼされたのが景初二年八月なので、魏志倭人伝の景初二年は三年の誤りとする考えも根強いので、これも整理しておきます。
卑弥呼は、魏の都(洛陽)に直接使節を送ったのではなく、帯方郡を経由しています。帯方郡は、現在の平壌とソウルの間のあたりと考えられています。
このころ、朝鮮半島には、帯方郡とそのの北に楽浪郡という2つの郡がありました。楽浪郡は現在の平壌にあたり、帯方郡は、楽浪郡の南を分割して、公孫氏が作った郡です。だから公孫氏がいたころに、倭国から使節が帯方郡を通って魏に行くことができなかったとういのが、「三年」説です。
二年か三年かはともかく、魏およびその後継国の西晋の皇帝から日本(倭国)に贈られた鏡が、「三角縁神獣鏡」だということが有力視されています。

ところが、中国や朝鮮半島での出土は現在まではゼロ。魏志倭人伝には100枚とあるが、それをとうに超える枚数(約580面)が出土しています。実際はもっと多くあったはずです。となると、魏志倭人伝を参考にした、国産の鏡ではないのかとも考えたくなるのも自然。
そこで、出てきた説が、三角縁神獣鏡を、品質の高いものを中国産(もしくは中国から日本に来た技術者が作った)、品質が劣るものを日本で作ったコピー商品(倣製)と、2つにわけることです。この考えは、考古学や古代史でも主流ですが、それを否定して、すべて中国産とする、考古学の専門的な研究書が2020年に刊行されました。その内容はとても刺激的でした。中国と日本の関係性、もっといえば、中国にとっての日本の重要性の推移が三角縁神獣鏡を通じて目に見えるのです。
魏は公孫氏を滅ぼしたのだから、倭国(日本)の重要性は失われたと思いがちですが、魏にとっては公孫氏よりも、さらに強力なライバルが残っていました。三国志の「呉」です。日本列島は、朝鮮半島の裏にあるだけでなく、中国南部沿岸部(江南)の呉の後背部でもあったのです。

【平日の夜 大手町のカフェ】

(エミがタブレットを片手に、やたらニコニコしている)

サキ:「エミちゃん、なんか今日めっちゃ機嫌よくない? いいことあった?」

エミ:「ふふ、わかる? 実はね、とんでもない“すご本”を引いちゃったの。考古学の本なんだけど」

サキ:「考古学かぁ……(こういうとき、エミちゃんって本当に楽しそう)。で、何の本なの?」

エミ:「岩本崇さんの『三角縁神獣鏡と古墳時代の社会』。島根大の准教授さんの本よ。お値段なんと5500円!」

サキ:「ご、5500円!? 本一冊で!?」

エミ:「でしょ? でもね、電子書籍のセールでポイントバックがあって……思い切って買ったの。結果、人生最高の買い物のひとつだったわ」

サキ:「エミちゃんがそこまで言うの珍しい。なんかね、その本のどこがそんなにヤバかったの?」

エミ:「一言で言うとね——“日本のなりたち”っていうOSを、まるごとバージョンアップしてくれる本なの」

サキ:「OSて。理系の私に寄せてきたね(笑)」


第1章 そもそも「三角縁神獣鏡」って何なの?

サキ:「まず根本的な質問なんだけど……サンカクブチ・シンジュウキョウ? 名前が強すぎてもう呪文じゃん」

エミ:「あはは、パワーワードよね。でも分解すると意味は単純なの。三角縁さんかくぶちっていうのは、丸い鏡の“縁(ふち)”の断面が三角形になってるってこと」

サキ:「あ、模様が三角なんじゃなくて、断面の形が三角なんだ」

エミ:「そう、そこ間違えやすいの!実際、▼がたくさん並んでいるし。で、神獣しんじゅうのほうは、鏡に東王父(とうおうふ)とか西王母(せいおうぼ)とか、中国古代の“神様”と、龍や白虎みたいな“幻獣”がデザインされてるから」

サキ:「へぇ〜。神様と獣で“神獣”ね。で、それが何枚くらい見つかってるの?」

エミ:「ここがポイントなんだけど——約580面。しかも……ぜんぶ日本の古墳から出てるの」

サキ:「ぜんぶ日本? 中国の鏡なのに?」

エミ:「そうなのよ。中国でも朝鮮半島でも、出土はいまのところゼロ。これがこの問題の“沼”の入り口なの」

サキ:「うわぁ……いきなり矛盾してるじゃん。中国っぽいのに中国から出ない、って」

エミ:「でね、その580面のうち、たった4枚に中国・魏の年号が入ってるの。景初けいしょ三年=239年が1枚、正始元年=240年が3枚」

サキ:「魏って三国志の国ね。年号入りってことは、製造年がわかるってことだよね。これは理系的には検証可能な証拠になる」

エミ:「そう! そしてこの年代が、『魏志倭人伝』のあの記述とピタッと合うのよ。卑弥呼が魏に使者を送って、皇帝から銅鏡100枚をもらった——っていう」

サキ:「(ンンン?100枚、580枚って)ねぇ、ちょっと細かいんだけど……卑弥呼が使者を送ったのって、結局いつなの?」

エミ:「(お、さすが気づいたみたいね)原典だと景初二年(238年)六月なんだけど、“いや三年(239年)の誤りでしょ”って説も根強いの。理由は、魏と敵対していて朝鮮半島にも影響を持っていたとされる遼東(現・中国東北部あたり)の公孫氏が滅びたのが238年8月だから、その前に使者は通れないだろう、っていう」

サキ:「あー、ルートの問題ね。でもさ、それって“絶対三年”って言い切れるの?」

エミ:「鋭い。実はね、当時もう楽浪郡(らくろうぐん)は衰えてて、機能は南の帯方郡(たいほうぐん)に移ってたとも言われるの。つまり公孫氏が滅亡直前まで半島を完全支配してたかは怪しい。だから二年六月を“誤り”と断定する根拠は、意外と薄いのよ」

サキ:「なのに事典によっては“景初三年”って言い切っちゃってるの?」

エミ:「そうなの。“原典は二年だけど三年説もある”ならわかるけど、断定はやりすぎよね。……魏志倭人伝とか古典は徹底的に研究されているだけに、比較的新しい考古学が三角縁神獣鏡なんていうパワーワードを出してきたから、しかも100枚を超える、ある意味で文献史学のほうがアップデートしきれてないのかもしれないわ」


第2章 「質のいいのが中国製、悪いのが日本製」説を、この本はぶっ壊す

サキ:「でもさ、100枚もらったって書いてあるのに、580面も出てるんでしょ? 数が合わなくない?」

エミ:「そこが根幹なのよ! だから有力説がこれ。“質のいい鏡は中国産、質の悪い鏡は日本でつくったコピー商品”っていう、2つに分ける考え方」

サキ:「あ〜、なるほど。本物とパチもん理論ね。コピーなら数が増えるのも説明つくし」

エミ:「(パチもんってさすが大阪出身)うん、長らくこれが定番だったの。日本でつくったコピーは“倣製ほうせい”って呼ばれるわ。……でね、この本の著者の考古学者は、ここで“待った”をかけるの」

サキ:「へぇ。気になる」

エミ:「著者の結論はね、“質の差はあっても、三角縁神獣鏡は基本ぜんぶ中国製”っていうものなの。日本製コピー説を、考古学のデータで否定しにいくのよ!」

サキ:「(あ、早口になってる。長文説明来るやつだ)……考古学のデータって、たとえばどんな?」

エミ:「たとえば、鋳造したときに金属がどっち向きに流れたか、っていう科学的な分析まで含まれてるの。“つくり方の癖”を物証として読むのよ」

サキ:「おぉ、それは理系として一気に信頼度上がるやつだ。気合いとか印象論じゃなくて、製造プロセスの痕跡で判定してるんだね」

エミ:「そうそう。だからこの本、めちゃくちゃ硬派な専門書なの。逆に言うと——文献の“歴史ロマン”とは無理に結びつけないように書かれてる」

サキ:「えっ、じゃあ読みにくくない?」

エミ:「正直、素人にはツラかった(笑)。私も本書を読んでは現代語訳『魏志倭人伝』を読み、また本書に戻ってはWikipediaを読み……って四苦八苦して、ようやく読み終えたわ」

サキ:「うわぁ、5500円でもおつりがくる修行だったね(笑)。でもエミちゃん、それでも“最高”って言うんだもんね」

エミ:「そう。だってこの苦労の先に、ものすごく大事なことが見えてきたんだもの。……ここからが本番よ、サキちゃん、『ととのった』のよ」

サキ:「サウナの『ととのいました』?」

エミ:(こくんとうなずく)


第3章 本当のテーマは「邪馬台国はどこ?」じゃない

サキ:「本番って? 三角縁神獣鏡の話って、結局“邪馬台国は近畿か九州か”みたいな場所の謎解きバトルでしょ?」

エミ:「そう思うでしょ? でもこの本のすごいところは、そこ“じゃない”の。もっと大きい——中国から見て、日本ってどれくらい大事な国だったの?っていう国際情勢の話なのよ」

サキ:「ええっ、スケールいきなり地球規模になった」

エミ:「順を追って話すわね。まず大前提。魏はなんで日本(倭)を外交的に大事にしたか。それは——敵の公孫氏を牽制したかったというのがあるわよね」

サキ:「さっき言っていた帯方郡とか魏と倭の間にいたのが公孫氏だっけ。魏としては倭を味方につけて、敵を挟み撃ちにする感じ?」

エミ:「まさに。で、ここからがこの本で“目が覚めた”ところ。じゃあ公孫氏を滅ぼしたら、もう日本は用済み?……って思うじゃない?」

サキ:「思う思う。役目終わったじゃんって」

エミ:「ところが、まだ強敵が残ってたの。とんでもないラスボスが!三国志の“呉”よ。日本列島ってね、地図で見ると朝鮮半島の裏にあるだけじゃなくて、呉が支配した中国南部沿岸の“背後”でもあるの」

サキ:「……あ。じゃあ日本は“呉の裏どり要員”としてまだ価値があったんだ」

エミ:「そういうこと!むしろ魏(西晋)が呉に対するときに、日本列島の倭はさらに重要になるの。よく考えたら、遣唐使とかって、嵐にあうとだいたい中国南部に漂着するのよね。それで本書が示すのは——じゃあ呉が滅んだら?」

サキ:「えげつないけど、外交的な価値は低下するよね」

エミ:「その通り、倭は本当に不要になるの。年表で見るとゾッとするわよ」

エミのメモ📝 ざっくり年表

220年 曹丕が漢から禅譲を受け、魏帝国が成立(漢の滅亡)
238年 卑弥呼が使者を送る/魏が銅鏡100枚などを贈る/公孫氏が滅亡/帯方郡が魏の直轄に
263年 魏が蜀を滅ぼす
265年 司馬炎が魏から禅譲を受け、晋を建国(魏の継承国家)
280年 晋が呉を滅ぼし、中国を統一
316年 北方の匈奴に晋が滅ぼされる

サキ:「これさ……三角縁神獣鏡がつくられた時期って、ほぼこの中におさまってるってこと?」

エミ:「ご名答ッ! 質のいい三角縁神獣鏡の制作年代は、ほとんどこの“魏〜晋”の期間に収まるの。中国にとって日本の利用価値があった時期と、ピッタリ重なるのよ」

サキ:「うわぁ……(鳥肌)。つまり鏡の生産量って、“好意”じゃなくて“外交の温度計”なんだね」

エミ:「……サキちゃん、今の表現、めちゃくちゃ良くない? 外交の温度計。私より上手いんだけど(笑)」

サキ:「えへへ(でも嬉しい)。だってさ、理系的に言うと、わざわざ専用品を特注するってコスト高いじゃん。利用価値が下がったら、まず削られるのって“特注の手間”だもん」

エミ:「それも、その通りなの! 呉が滅んで日本が要らなくなると、わざわざ手間をかけて贈呈用の特注鏡をつくらなくなる。すごく当たり前の、でも見落としがちな結論よ」

サキ:「じゃあ、そのあと日本が“やっぱ鏡ちょうだい”って頼んだらどうなるの?」

エミ:「汎用の鏡の生産ラインをちょっといじったやつを送るようになるの。つまり——これまで“日本製コピー=倣製”とされてきた質の低いものは、実は“中国の手抜き量産バージョン”だった可能性があるってこと」

サキ:「あー! パチもん理論がひっくり返るのそこか。日本がコピーしたんじゃなくて、中国が“やる気を落とした”だけかもしれないと」

エミ:「そうなの。しかもこのときはもう無料プレゼントじゃなくて、日本からお金を取ってたかもね、なんて話もあって。世知辛いわ〜」

サキ:「でもそれも当たり前だよね。外交的な価値がなかったら、あくまで貿易相手。マネー次第だよね」


第4章 【妄想再現ドラマ】三角縁神獣鏡を“ウイスキー”に見立てると

サキ:「うーん、わかった気もするけど、まだちょっとフワッとしてる」

エミ:「よし、じゃあここから妄想再現ドラマね。史実そのものじゃなくて、私の見立て=フィクションだから、そのつもりで聞いてね」

サキ:「待ってました! エミちゃんの妄想劇場!」

エミ:「時代を架空の明治時代に、三角縁神獣鏡を架空の高級ウイスキーに見立てるわよ。……お酒、私は飲めないけどね(笑)」

サキ:「ノンアル派のエミちゃんがウイスキーで例えるの、じわる」

エミ:「お酒飲めなくたって酔ったふりするのは得意なのよ(笑)。いくわね——ヨーロッパの覇権を狙う大英帝国(=魏、のちに西晋)に、極東の日本(=倭国)から同盟を求めて使者がやってくるの」

サキ:「ふむふむ。なんかありそう」

エミ:「大英帝国はライバルのロシア(=呉)の背後に日本があるから大歓迎。使者に最新のシングルモルト・ウイスキーを飲ませたら、“ぜひ日本に持ち帰りたい!”って大喜び」

サキ:「あ、これが“鏡をもらって喜ぶ卑弥呼”ね」

エミ:「そう。そこで同盟記念に、大英帝国は日本専用ウイスキーを特注するの。三角の瓶に入れて、ラベルには玄武みたいな東洋の神獣を描いて、通称“三角瓶神獣洋酒”。100本限定で、全部日本に輸出されるのよ」

サキ:「100本限定=鏡100枚ね。完全に再現してる(笑)」

エミ:「でね、ここからが面白いの! 最初これを持ってるのは天皇周辺や薩長の有力者だけ。当時の日本じゃ“麦”と“蒸留”なんて初見だから、文明開化の象徴——平成でいうiPhone的な、持ってるだけで最先端のおしゃれアイテムだったの!」

サキ:「(来た来た、止まらない妄想)」

エミ:「若くてイケメンのCEO伊藤博文が渋谷のバーでこのウイスキーを傾けたら、もうみんな大騒ぎ。“最新トレンド!”って」

サキ:「渋谷のCEO伊藤博文(笑)。チャラいな」

エミ:「ところがよ。新しいアイテムって、年月が経つと“新しさ”じゃなくて“伝統”や“権威”に変わっていくの。お札のおじいちゃんになった総理大臣になった伊藤博文が銀座で同じ酒を飲むと、今度は“威厳”を感じさせる」

サキ:「あー……同じモノなのに、意味が変わるんだ。新製品から“家宝”へ」

エミ:「そう、だから限定品の三角瓶神獣酒は、持ってるだけで権威を示すお宝になる。天皇家や薩長に独占されてたのが、渋沢栄一や原敬みたいな“地方出身でも超大物”にお裾分けされていくの」

サキ:「鏡が各地の古墳に分散していくのも、それで説明できるんだ。中央から地方の有力者へ配られた“ステータスの証”として」

エミ:「賢い……! で、ここで国際情勢が動くの。ロシア帝国(=呉)が革命で滅んで、イギリスが事実上のユーラシア統一帝国になるとする(=晋が呉を滅ぼし中国統一)。すると——」

サキ:「日本の価値が、相対的にガクッと下がる」

エミ:「(目を潤ませながら)そうなの……。日本専用ウイスキーへの国費の補助金がだんだん削られて、専用の醸造蔵は一般ラインに転用される。たまに新規発注が来ても、残ったレシピで汎用ウイスキーをちょっと寄せただけの“似てるけど質が落ちる”ものになる。これが“倣製”の正体よ」

サキ:「なんでそこで泣きそうになってるの(笑)」

エミ:「だって切なくない……? しかも最後はね、汎用品を改良した新型ウイスキーも、ある時ぱたっと消えるの。呉を倒して日本のために鏡をつくる動機が激減してたうえに、そもそも大英帝国そのものが崩壊した(=316年、匈奴に晋が滅ぼされる)から」

サキ:「あ……だから三角縁神獣鏡もこの頃ぱたりと消えるんだ。もし本当に“日本製コピー”なら、中国が滅んでも日本で作り続けられるはずなのに、消えた。それって——」

エミ:「そう、“やっぱり供給元は中国だった”っていう、状況証拠のひとつになるのよね」

サキ:「うわぁ、伏線回収だ。理系的にもスッキリする」

エミ:「ガンダムでも例えてみるね。ジオン公国は最初、ルナ2に“シャア専用ザク”みたいな特注機を贈ってた。でも宇宙をほぼ制圧してルナ2の戦略的価値が下がると、頭に角をつけただけの“隊長機用ザク”を送る(売る)ようになる——三角縁神獣鏡の質が落ちていくの、まさにこれなのよ。

サキ:「エミちゃん、ウイスキーもガンダムもどっちも“にわか創作”って自分で言ってたけど、めちゃくちゃ腑に落ちたよ」

エミ:「でしょ? あくまで私の見立てだから本気にしすぎちゃダメだけど、“鏡=外交カードの値札”って感覚がつかめれば大成功なの」


締め 邪馬台国“場所論”の外側へ

サキ:「いや〜、正直ナメてた。三角縁神獣鏡って卑弥呼が出てくるから、“邪馬台国はどこ問題”の道具になるんだと思ってたもん」

エミ:「ふふ、私もそうだったの。でもこの本を読むと、“魏志倭人伝の読み方”とか“中国語の発音”ばっかり重視する、おなじみの『俺の最強の邪馬台国』論を、ちょっと引いた目で楽しめるようになるのよ」

サキ:「場所バトルから降りて、国際情勢っていう一段上のレイヤーで見られるようになる感じね」

エミ:「そう、まさに日本のなりたちOSが土の中からアップデートされた感じ」

サキ:「考古学の専門書を(きっと曲解してるところもあるだろうけど)おいしいところだけ味わえた。ありがとう。また高い本買って解説してね」
・アマゾン https://www.amazon.co.jp//dp/4864451354

関連記事

  1. 日本共産党噂の真相

    【書評】日本共産党の裏部隊「第二事務」とは?篠原常一郎『日本共産党噂の真相』書評

  2. 【書評】読書猿『独学大全』他者との違いを楽しむ独学ブームよ、来たれ!

  3. 令和でもますます遠ざかるニーチェの「千の目標 一つの目標」

  4. 飛鳥大仏は「日本最古」なのに国宝になれない!?推古17年(609年)4月8日 飛鳥時代の仏師・鞍作鳥が丈六釈迦像(飛鳥大仏)を完成

  5. 道化として生きている社会人のための小説『半沢直樹 アルルカンと道化師』(池井戸潤)

  6. 【書評】『書きたい人のためのミステリ入門』小説新潮の元編集長が客観視する創作論

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

目次